Tea Story

選ばれた3つのお茶

T.F.T.(ティーエフティー)がセレクトした3つのお茶の物語をご紹介します。

1. Oriental Beauty

東方美人 (とうほうびじん)

約150年前、英国ヴィクトリア王朝にアジアからあるお茶が献上されました。女王陛下は、ポットの中で美しく上下に舞い踊る茶葉にまず感動し、やがて色を映すシャンパンに似たオレンジがかった琥珀色に目を奪われました。

そして、カップに注がれるとその熟成された香りとフルーティな味わいに思わずこう呟いたと言われています。

「オリエンタル・ビューティ」。

欧文でそう表現される 『東方美人』 は、その誕生も独特です。るで貴腐ワインのブドウのように、ある昆虫が介在することで樹上で茶葉が発酵し、特別な風味がもたらされます。

 

春茶が終わった6月~7月頃、本来農産物にとっては害虫である浮塵子(ウンカ)が飛来し、最もおいしい茶葉にのみ吸い口の傷がつけられてしまいます。しかし、その葉は発酵のしるしとして黄色っぽく変色し、特有の蜜の様なフルーツ香を作り出します。茶園では、一枚一枚その葉のみを手摘みする気の遠くなるような作業の結果、世界的な献上品クラスのお茶が出来上がります。

もちろん、昆虫を介在させるためまったくの無農薬であり、どの茶畑にでも飛来するわけでもなく、自然の摂理に大きく左右されることも少なくありません。

 

紅茶に比べてローカフェインであること。別名 「白毫烏龍茶」 と呼ばれるように新芽の証しである白い産毛が見られることなどから、その希少性と味わい深さから、台湾を代表する烏龍茶として世界中で愛されています。

 

まるでヴィンテージワインのようなステージの高い逸品です。


2. Honey Scented Black Tea

  蜜香紅茶 (みっこうこうちゃ)

先にご紹介した 『東方美人』 と同様、ある昆虫の介在によってできる傷口から樹上で発酵した茶葉のみを原料とし、さらに発酵を進めて絶品の紅茶に仕上げたものです。

 

紅茶特有の渋みが無く、味わいはまろやかで、蜜のような甘い香りがこのお茶の最大の魅力です。それは紅茶と言うよりも、まるでデザートワインのようで、香りだけでもフワフワとした気分になるほどです。

 

その上、生産量が極めて限られるため 『東方美人』 よりもさらに稀少で、数年前からのブームもあり、生産国から外へ出ることがほとんどありませんでした。T.F.T. では、現地茶園との信頼関係により、 『蜜香紅茶』 をラインナップに加えることが可能になりました。

 

大切な人への贈りものや、特別な日に、ぜひお楽しみいただきたいお茶です。


3. Pouchong

文山 包種茶 (ぶんさん ほうしゅちゃ)

烏龍茶の中でも発酵度が低く、ほのかな甘みとさっぱりとしたクセのない飲み口が特長です。茶葉は鮮やかな緑色で、蘭に似た香りがします。比較的日本の緑茶に近い性質だといわれています。


かつて、包装紙で茶葉4両(150 g)をひと包みにし、店名入りの朱印を押して販売したことから 「包種」 と呼んだそうです。識字率があまり高くなかった当時、縁起のよい動物をモチーフにするなど、デザイン性の高いものが多くありました。

 

また、台湾では 「願いがかなう」 ことを意味する 「中」 と、包種の 「種」 の発音が近いことから、とても縁起の良いお茶とされており、受験生にも喜ばれています。


どんな料理にも合い、お茶菓子との相性も良いので、烏龍茶初心者の方にもおすすめしたいお茶です。